FACTFULNESS(ファクトフルネス)

鑑賞した日付:2020年9月頃
書籍「FACTFULNESS(ファクトフルネス)」  作者:ハンス・ロスリング
★★★★
総合点:85点/100点

 この本はちゃんと読んだわけではないが、一応、一通りサクッと読んだのでレビューしておく。言わずと知れた近年のベストセラー的な、一応、自己啓発本ということになるのだろうか…?僕が蛇蝎のごとく嫌っているシンガポール在住らしいお笑い芸人崩れのバカやYouTubeで書籍の解説をしているような人達がこぞってレビューしている本で、とにかく最近、色々な所で取り沙汰されているベストセラー本。というか蛇蝎の方がまだ可愛いわ。


 内容は、とにかく様々な興味深いテーマについての実際のデータを公開しているという内容で、一応、自己啓発系の本ということになっている割にはそれほど説教臭くないところが良いと思った。あくまでもデータをその通りに公開してみた!的な内容と言ってもいいかもしれない。そしてそのデータについて、ほんの少し解説というか考察している感じが良かった。
 橘玲の「残酷すぎる真実」という本も今のところあまりちゃんとは読んでいないので今後ちゃんと読もうと思っているのだが、たぶん、その本の内容と似たところのある本で、人は皆先入観やイメージで世界を捕らえていて、実際のデータと照らし合わせてみればそれほど悲観的になる必要はない!というような内容だったと思う。

 確かに、戦争なんて昔と比べたらすごく少なくなっているんだよね…。
たった80年ほど前までは、気に喰わない国を暴力でブッ頃して相手の領土を奪ったりするのが当たり前だったし、それこそが人類が営々とやってきた普通の営みだったわけだけど、それが凄く少なくなってきている現実がある。今でも戦争をしている地域はあるが、それは全体的に見たら少数で、戦争はイクナイ!という概念がかなり浸透してきている証拠でもあるだろう。
 戦争はイクナイ!という概念自体は太古の昔からあったと思う。太古の昔から反戦活動とか反戦という概念自体はあった。しかし反戦の方が主流というか、戦争はイクナイ!という思いが当たり前になってきたのはここ80年くらい前からだろう。

 けれども一般的な報道機関等は、また、一般的な人々は、ポジティブなニュースを面白いと思わないという難点がある。桜が咲いた!とか、今日はいい天気で海が穏やかだったとか今日も戦争は起きなかった!とか平穏無事に暮らせた!とかそんなことには興味を持てなかったりする。というかそれじゃニュースにならないしコンテンツにならないのだ。だからというわけではないかもしれないが、今日もネガティブなものをわざわざ探して「怖いですね!危ないですね!?」と報道して人々の不安を煽り視聴数を稼いでいるのだ。そして我々もそういう報道・放送を見て悪いイメージの方が大きくなってしまっている…。でも事実は、データで見ればそんなことは無いんですよ!
…というようなことが書かれていた本だったと思う。

 でも結局今現在も世界中で戦争が起こっているではないか!ということで、
仮に僕がオノ・ヨーコさんに「ジョン・レノンと一緒にあなた方は散々平和活動の様な事をしていたけれど、あれって結局無駄でしたよね!?なんかそういうデータあるんですか?」と聞いたなら、オノ・ヨーコさんは何と答えるのだろうか?きっと、「いいえ、無駄ではありません。だってあのころと比べたら本当に戦争は少なくなりましたから…」「そういうデータは有りまぁース!」と答えてくれたらこの本的に言えば100点満点の答えなのかなと。そんなことも考えた。
 よく音楽や芸術にはそんな力なんて無い!なんて言う人がいますが、そう考えれば音楽や芸術にはそれなりに「力」が、本当にあると言っても過言ではないと思うのは僕だけだろうか?

 僕はそもそも記録魔みたいなところがあって、なんでもデータとして残しておきたいという思いから色々な記録を取っていたことがあって、一時期は自分が食べた物、口に入れた物は全てノートに書いていたくらいなのだが、また、そういうなんでもないデータから何かが読み取れることがあるのではないか?という期待からそうしていたのだが、そういう記録魔みたいな人にとっては実に興味深い内容、データが記載された本である…という風にも言えるかもしれない。

 また、番外編みたいな解釈の仕方になるが、そういうデータを集めて売るビジネス…というのも(この本自体もそうだし、それ以外にも既に名簿屋とかあるだろうが)あり得るんじゃないか!?と思わされた。例えそれがどんなバカみたいなデータでも、いつかどこかで欲しがる人がいるかもしれないし、報道機関等には特に分かりやすい色々なデータは売れるのではないか?と思った。データを集めたり取っておくというのは時間がかかるが基本的にはロハだったり低コストで出来ることだしね…。

 いや、俺は何を言っているんだ…?我ながら意味不明だ。
 ちょっと話が逸れたけどおあとがよろしいようなのでこの辺で…w。