鑑賞した日付:2020年10月28日
「デジタル・スーパースター列伝 闇の世界の超人たち」 作者:クーロン黒沢
★★★★
総合点:83点/100点

 飯を食いながら適当に見たドキュメンタリー映画…と言うか映像作品だけど、意外と面白かったしこれは貴重な映像だと思うw。アミーガ コモドール64 マジコン、アタリ…とか、そういう名称にピンとくるような世代のオタクのおっさんなら結構おもしろいというか貴重な映像で楽しめるかと。


 これは映画ではなく、アマゾンプライムビデオの番組なのかもしれないが、いや、一応、ドキュメンタリー映画なのかな?とにかく普通の映画ではないのでそこだけ注意が必要。

 内容は、1990年代頃に色々とギークな事をやっていた一般人のオタクのオッサン二人に、その頃を振り返ってもらいつつ軽くインタビューをした…というだけの映像。でもこういう人達は非常に抽象的な人物像だし、取り上げようと思ってもなかなか取り上げられないリアルな人達だと思う。だから貴重な映像だと思った。基本的には、本物のギークのおっさんのゴミ部屋・ゴミ屋敷でのリアルな生活を少し垣間見れる様な内容のもの。

 要するに本物の「ケーブルガイ」という人達…だと思う。ハッカーと言えばなんだか聞こえがイイというか、カッコいい様な気もするが、ハッカーもどきの頭のおかしい昔のオタクというのは結局こんな感じなんだなと。どーしょーもないギークなオッサン2人のどーしょーもない昔話。


 昔から、「ケーブルガイ」と言われる、携帯電話やケーブルTVとか古いパソコンとかに異常に詳しい様な奴っているじゃん!?あえてトバシ携帯とか使っているような、そういうマニアな人に今、改めてちょっとインタビューしました!という内容。んで、ジム・キャリー主演の映画「ケーブルガイ」ではその辺のこともよく表していて、大体そういう携帯電話とか有料放送とかの仕組みや料金体系等に詳しい奴ってちょっと話が通じない系の頭のおかしなところがあるんだよ!って言う。

 プログラマーの奴とかもそうだけど、そしてこれは僕の偏見も多く含んでいるが、そういう人ってそのことに関しては凄く詳しくて頼もしく見えるし、時にはカッコ良く見えて憧れる様な時すらあるけれど、実際には大抵、どっか頭おかしくて、なかなか手駒として使えなかったり話が通じなくて相容れなかったりするんだよね…。「ヒト」としては完全に壊れていてクズだったり、人格破綻していたり、人間失格系の天才というか…。
それは、所謂一般の人が「利益」だと思う事やモノに対して、これらの人はまったく利益だと思っていなかったり、その自分の天才性をお金とか女とか一般的な幸福とかと結び付けておらず、その辺の感性がズレているが為に、(一般的な価値観から見た時に)惨めでおかしなことになるのだと思う。それでも当の本人は幸せなんだろうけど…。

この映像作品の中で、「ハッカー」という言葉は出てこなかったと思うけど、大抵の有名なハッカーも、最初は「電話のタダ乗り」から始めるんだよね。んで電話線をジャックして海外の主要機関にイタズラ電話をかけたりするところから始めるというか、その辺のことに武勇伝があったりするのがハッカーというものだと思ったので、これは昔の「秋葉系ハッカー」の話だ!と解釈した。

秋葉原がまだ“あの秋葉原”だった頃の本物のギーク達の怪しい話と惨めな現在。

あ、あと、クーロン黒沢ってロケットニュースの記者もやってるんだね…。